プラモを組んだら出てくるプラゴミである「ランナー」。場所や時期によっては、プラモデルを売っているお店でランナーを回収してくれるボックスが置いてある、なんてこともあるらしいですね。
とはいっても、大抵の場所にはそんなものはないわね(無慈悲)。というわけで、例によって私たちが自分でできるランナー処理と、その過程でカスタムパーツとしてリサイクルするための手法をお伝えしていくわ。
バンダイの新たな美少女プラモ、レディコマンダー
今回取り扱っていくのはガールガンレディより「レディコマンダーシリーズ」のアリス、ビアンカ、シャーロット、デイジーの4人のランナーです。
レディコマンダーは、ドラマ「ガールガンレディ」に登場するキャラクターで、それぞれが劇中で登場する4つのチームの指揮官を務めているわ。
名前の頭文字をとると、それぞれ「アリス→A」「ビアンカ→B」「シャーロット→C」「デイジー→D」とアルファベット順になっています。なんだかわかりやすくていいですねコレ。
レディコマンダーのプラモは、この4人(に加え、アリスの前任者であるアマツというキャラのプラモもあります)の間ではパーツのほとんどが同じ形状のものを共有していまして、キャラによって成型色を変えたり、キャラごとの違いを出すパーツを収録する「Aランナー」によって個性を出しているようです。
開発コストもパーツ…というかランナーごと共有してるからかなり抑えられていそうね。
今回の記事では、Aランナーのみ全員分見ていきますが、その他のランナーはだれか一人の分のみを詳しく見ていく、という形にしています。それでは始めていきましょう!
Aランナー
まずはAランナー。部屋を探して一番早く見つかったビアンカのランナーを最初に見ていきますよ!
※アリスのランナーのみ行方不明になっているので、発見出来次第掲載していきます。
ビアンカのランナー
ということでビアンカのランナーです。このランナー内にピンク、グリーン(というかビリジアン?)肌色、黄土色の4色のパーツおよびランナーが収録されているというなかなかの豪華仕様ですね。
この種類てんこ盛りの構成は他のコマンダーでも同様になっているわ。さっきもマスターが言っていたけど、このランナーで固有の造形のほとんどを補う形になるのね。
ランナータグ周辺。タグがある緑色のパーツはかなり柔らかいプラが採用されているようで、タグも比較的サクッと切り出すことができました。
しかし問題なのはピンクの部分。ここはかなりの硬質プラが使われているようで、力を入れないとまともに切れない、切る時にかかる力が大きすぎて切ったパーツが勢いよく飛んで行ってしまうこと(そのまま行方不明になるパーツも多かったです)などといった問題点が続々…
最も、このパーツの材質の違いによって切り出すときに体感できることが色々違うのだけど、実は両方にメリット・デメリットは存在しているのよ。
このほかにも、切り出し作業中に感じたことだけど(作業をする状況によって変わる可能性アリ)、硬質プラは切り出すときに粉塵がよりたくさん発生していたように思えたわ。
プラスチックの粉じんは、吸い込んでしまうと肺など体内に少なくないダメージを与える恐れがあるので、マスクをして作業に当たったり、しっかり換気をしながら作業するなど、できる限り吸い込まないように気を付けてくださいね!
そして切り出せたパーツはこんな感じでした!
どの色もバランスよく切り出せているみたいね。
量としては緑と肌色が多め、ピンクと黄土色は少なめとなっています。というかピンクは切るとどこかに飛んで行ってしまうものが多かったため、ホントはもっと多いんですよね…
アリスのランナー
アリスのランナー…と行きたいところですが、現在切り出し作業中です。
シャーロットのランナー
シャーロットのランナーはこんな感じです。黄色い部分がビアンカのピンクの部分(あるいはF1ランナー)と同じ材質なので同様に切り出しづらかったです。
シャーロットのランナーは、ガンプラではスタンダードな色だけどレディコマンダーではここでしか取れない「ホワイト(クリーム色っぽい感じでもある)」のランナーを取ることができるわね。
デイジーのランナー
デイジーのランナーです。他のコマンダーとは違い、ブラック、ホワイト、ダークブラウンに加え、肌色と落ち着いた色合いのパーツのみで構成されたランナーになります。
このランナーの特徴は「ランナータグが肌色になっていること」になります。細長いタイプの肌色タグは恐らくデイジーからしか取れないのでかなり貴重!
とれたパーツ一覧。ほかの3人と比べ、明らかに肌色パーツが多いのがわかりますね。
デイジー自身が肌色多めの構成になっているのも影響しているみたいね。特に肌色タグなんかは、切って削ってエルフ耳や肌色ハンドを作るなど、人間のプラモをカスタムする時にかなり役立つから、デイジーを組んだ人はぜひとも切り取っておくのをお勧めするわ。
Bランナー
B1ランナー。ここからはキャラクターによって色が変わってくる部分ですね。
これはシャーロットのボディスーツの基部を構成する部品が収められていたランナーみたいね。かなり柔らかい素材で成型されてるみたいで切りやすかったわ。
成果物です。取れたパーツ自体は少なめですが、先ほどらんなも言っていたように、パーツが柔らかい素材で成型されているため、ここから切って長さを調節する、削って別のものの材料にするなどといった加工がかなり楽になりますね。
B2ランナー。一部の共通パーツに加え、頭部のスコープ状のパーツを組むのに使いますね。
取れたパーツはこんな感じ。ダークブラウンでレディコマンダーには共通して使われているパーツ(ランナー)なので数もそろえやすく、また塗装ナシでカスタムにも使える中々いいパーツ群になっています。
Cランナー
Cランナーです。このランナーも柔らかい材質のプラが使われているようで、切り出すのはかなり楽な部類でした。
成果物はこんな感じね。取れるパーツが少ないのはちょっとネックかもしれないわね。
画像二枚目のランナーは、軸の太さが3ミリではない(3ミリよりも細い)ため、3ミリのプラ棒としては使えないのですが、左右にちょこんと出ているスイッチと呼ばれる部分(バリエーション機などを出すときに、部分的に金型を切り替える時の目印になるもの)があるのがわかるかと思います。この部分を含めた長い棒が弓矢の矢のように見えるなーと思い、一応切り出すことにしました。
今ではカスタマイズウェポンズ第一弾の戦国兵装なんかで弓が組めるようになっているし、こういう形で矢を補給するというのも悪くはないわね。
Dランナー
Dランナーです。D1とD2の2種類が存在します。
D1ランナー。本体パーツに加え、レディコマンダー専用のスタンドが収録されています。
成果物はこんな感じ。成型色がシルバーなのに加えタグが2枚付属しているという珍しい構成になっています。そのまま武器の刃として使うなど、かなり使い道は多いのではないかと思います。
D2ランナー。D1からスタンドを切り離し(こういう時にも前述のスイッチが使われるのだとか…)、本体パーツのみを収録したものになっています。パーツ構成が変化した都合上、タグ周りの構造が少しだけ変化していますね。
成果物。ちょっと少な目ではありますが、への字のランナーなど面白い形のパーツが取れますね。
Eランナー
今回の曲者、E1ランナーです。
何が曲者かというと…Aランナーの時にも少し触れたのだけど、あれと同じ硬質プラが使われているランナーになるの。つまり、硬くて切りづらい、切ったパーツがどこかに飛んでいくなどといった問題点が山積している部分になるということね…
3ミリ軸になっている部分は一応ありますが、そこはどこも枝が生えていたりして使いづらかったため除外。結果、ランナータグくらいしか使える部分がなかったので今回は成果物は割愛させていただきます。
肌色成型の貴重なランナー、E2。こちらはE1とは打って変わって切り出しやすくなっていました。
さらに言えば、枝のない3ミリ軸になっている部分が多いから、E1よりも使いやすい部分が多いのもいいわね。
成果物はこんな感じね。使えそうなものはタグと軸4本のみ…ランナー自体が小さくて取れるものが少ないのが残念なポイント、というわけね。
Fランナー
F1ランナー。黄緑クリアの成型色で、材質は固くはないが柔らかくもない…という何とも不思議な感触でした。。
クリアランナー。だからか普通のランナーとは違うものを使っているのかもしれないわね。
そして肝心の成果物ですが、残念ながら使えそうなのはタグのみでした。(横のレンズは切り出していなかった正規パーツです)
F2もタグしか使えそうな部位はなかったわ…Fランナーは小さめだからかあまりカスタムには使えない、ということなのかしら?
終わりに
以上、レディコマンダーシリーズのランナーリサイクルでした。
最近のバンダイ製プラモの流れも汲んでいるのか、柔らかい材質(多分KPS)のプラが多かったため、切り出し作業はかなりやりやすいなと思いました。…F1ランナーとAランナーの一部以外は、ですが…
1キットにそこそこの量のランナーもあるし、割と貴重なバンダイ製肌色ランナーがあるから、量や珍しさなども含めてかなりのリサイクルパーツを手にすることができたわね。
なのでレディコマンダーを組んだ方は、これから出る30MS改造用などに切り出しておくのをお勧めします!
しかし注意点も…
…と言いたいのですが、切り出す際に「ため込んでおいて時間がある時に一気に切り出す」というやり方で作業を進めると、どうやら手首にかなりの負荷がかかるらしく、腱鞘炎の前兆のような症状が出てきました。
できるだけ負荷を分散させるために、一気にやるのではなくて何日かに分けて作業をするか、プラモを組んだらすぐ切り出し作業に移る、というように、一気に切り出すのを避けるのがおススメね。
ランナーを捨てやすくなり、またプラモのカスタムパーツも手に入るランナーリサイクルの作業ですが、一気にやろうとするとこんな危険性もあるようなので、カッターナイフやデザインナイフでのケガと合わせて注意しながら作業を進めてくださいね。
それでは皆さん、よいプラモライフを!